2010年10月01日(金) ◇ けいおん！！第26話 (アニメ、声優)

　「けいおん！！」第26話、ついに2期テレビ放送が終わりました。そして、「けいおん！映画化」が発表されました。

　「けいおん！！」第26話ですが、第20話の文化祭終わりの3年生号泣エンディング、第24話の卒業式終りのあずにゃん号泣エンディング、そして、今回の第26話、あずにゃん達2年生が練習する軽音部室から3年生が外に駆け出るエンディング、と3種類のエンディングを見せてくれたと思いました。

　「けいおん！！」は、上述の3つのエンディングがありました。そのどれもが感動的で清々しかったです。

　今回、第26話のエンディングは、2期テレビ放送終了という視聴者のショックを和らげるべく、一番明るい、誰も泣かないエンディングでした。卒業式であずにゃんが泣かない場合、「楽しかった先輩との日々との別れが寂しくて前後不覚になって号泣する後輩」エンディングをコンプリート出来ないので、わざわざ時系列を逆にして、卒業式前の時点に巻き戻して、3年生みんな笑顔の明るいエンディングを演出していました。（あずにゃんがあまり明るくないのは、卒業式の話を踏まえると鬱な感じを入れておかないといけないのかなという感じでした。）

　シリーズの構造としては、卒業をテーマにして、ただ高校生の女の子が泣くだけじゃなくて、あずにゃんの心理、先輩達がいなくなってもちゃんとやらないといけないという思いをきちんと踏まえて、寂しいけど頑張って明るく振る舞うという描写が徹底されたのは、素晴らしかったなと思いました。
　こうやって第26話でも先輩に知られないように卒業後への準備をするあずにゃんの描写を積み重ねるごとに、卒業式後のあずにゃんは、あのタイミングでああやって号泣する事で、先輩たちへの思いをコンプリートしたんだなぁという思いと、そうする事で一番思い出が輝く形になる事を理解して、きちんと表現できる頭のいい子だなぁという思いが深まりました。

　第26話の3年生達は、いつも通り、いや、いつも以上によく動いてキャラを表現しまくって、存分に可愛さを出していました。話の内容は、1期BDのジャケ写真を撮る話と、さわちゃんのお見舞いをする話でした。
　話の内容的には、大きく何かを乗り越える話でもなく女子高生の日常なんですが、描き込み方、キャラの動かし方が半端じゃなく、最後に日常シーンで4人まとめて動かせるだけキャラを全力で動かすという「けいおん！」「けいおん！！」のやり方をこれでもかという程、徹底した回と思いました。

　さりげなく動くむぎちゃん、話を進めるりっちゃん、犬に怖がってりっちゃんにしがみつくみおちゃん、くるくるとはっさくを持って落ち着きなく動き回るゆいちゃん。４人４様の動きを一度に十分に堪能できました。これだけ一度にしっかり動かさなくてもカット割りで表現すれば話はできるのに、と思う位の徹底した動かし方でした。
　さわ子先生の動きも半端でなく欠伸する所とか、ここまで表現するかという書き込み振りでした。

　正直に言うと「けいおん！！映画化」しなくても十分じゃないかと思う位、「けいおん！！」２期は動いてましたから、これ以上映画にして何をするんだろうと心配になる位です。
　
　「けいおん！！」第26話は、これ以上の「けいおん！」を映画で作れるのかと思う位、細部にわたるまで「けいおん！！」らしさが出ていた回と思いました。