「ごはんはおかず/U&I」についての記事です。
「けいおん!!」の音楽陣は、本当にすごいと改めて感じました。まず「ごはんはおかず」ですが、今まで学園祭で披露してきた「ふわふわ」とも「ふでぺん」とも「ホッチキス」とも違うコンセプトでした。
澪曲の「ふでぺん」「ホッチキス」「ぴゅあぴゅあ」は、特に完成度が高くて、高校生がこれを書いたとは信じられない詞曲で、その違和感と別に、J-POP楽曲としての完成度を楽しむモノでした。
「ごはんはおかず」は、あえて単体のJ-POPとしての完成度を下げて、gdgd感と学園祭で高校生が書いた曲っぽさのシュミュレート、プロが書いた高校生らしさを追求した曲でした。で、仲間内で大声で張り叫んで楽しむという、学園祭の仲間内感をプロが表現するという曲でした。
これは、「けいおん!!#20」を見た事のない人が聞くと、なにこれ?プロの曲なの?という風に映るかもしれません。そういう評論も出るでしょうね。でもこれは、完全に「けいおん!!#20」のための曲なんです。サウンドトラックと言ってもいいし、作品の効果として狙った、Aパートのgdgd感、リアルな学園祭感を感じさせる曲でした。
で、「U&I」です。このCDの曲順ですが、「U&I」の方がイイ曲なんだから、そっちを先にした方がいいんじゃないか的なコメントも目にしましたが、このCD自体、「けいおん!!#20」のサウンドトラックなので、同じ順に作るべきという事です。「けいおん!!#20」を見てない人には、なんだかわからないでしょうけど、#20を思い出しながら聞くCDなんです。
「U&I」も曲としてイイ曲、プロらしい曲かというとそうではないです。「ごはんはおかず」と同じように、プロの詞曲的でない所を突き詰めた曲でした。
うん、超絶技巧なJ-POP完成は、Utauyoとかゴーマニで十分です。あれを本編学園祭で女子高生が歌ったら、聞いていて気持ちいいでしょうが、リアルな女子高学園祭感を出すためには、うますぎです。「ぴゅあぴゅあ」の澪もうまいしいいなぁという感じは出るんですが大人過ぎなんです。
唯=愛生さんの演技力、歌唱力はすごいなぁ。「けいおん!!#20」は、愛生さんの演技力なしになかったんじゃないでしょうか。コンテを読んで泣きそうになりながらU&Iを歌ったとか、「本編で使われているU&IとCD版はまたちょっと違う」と「らじおん」で言ってました。
道理で両方の曲とも#20本編ライブシーンで聞いた時は、テンション感が低くもの足りない感じでしたが、女子高の学園祭らしさとテレビで放映できるレベルの楽曲の両立が、今まで以上に学園祭らしさ寄りになって、視聴者に女子高の学園祭を「体感」させる曲とすると、まぁこれ以上ない楽曲だと思います。で、十分に体感させて、部室の号泣シーンに繋げるための曲になってたと思います。
若干抒情的よりの詞でも、バラードでなくアップテンポで渡辺美里みたいな曲が、唯のキャラクターとマッチしてました。作詞は唯だし、やっぱり「けいおん!!」本編を見た人のための曲なんだなぁと改めて感じました。
唯が憂に向けて作って歌った曲と思うと、姉妹愛にジンときました。
これまでのけいおんの曲より、さらに「けいおん!!」ファン向けに寄せたのが「ごはんはおかず/U&I」と思います。
-
2010/08/21 (土) 00:04
- | トラックバック:0
-
| コメント:0