福島第一原発事故で、がん死者数は、何人なのか。被曝量で、がんになる確率はどうなるのか。静岡県立静岡がんセンター総長、山口建さんが衆議院の文部科学委員会で話していました。
以下、衆議院 - 文部科学委員会 - 10号 平成23年05月18日 の議事録より引用。
山口建参考人:仮定として、十万人という集団を仮定いたします。<中略>そこに今回のような放射線の影響が加わるとその数がどれだけ上乗せされるかというのが、点線、実線で書いた黒い線です。下の横軸は、被曝する線量、一、十、二十、百というのを一応プロットしてありますが、百でプラス五百人の上乗せ、三万五百人、それから、二十でプラス百名、一でプラス五名、これが現在想定されている数です。これは死亡ですが、かかる数というのは、大体これの二倍とお考えいただければよろしいのではないかなと思います。
http://kokkai.ndl.go.jp/
から、「簡単検索」-「発言者指定」で、「山口建」で検索すると出てきます。
>被曝する線量、一、十、二十、百
の単位が「ミリシーベルト」として、以下進みます。(表資料が見つからないので)
100ミリシーベルトで、500/100000=0.5%のがん死亡率アップ。その倍の1%のがん罹患率アップ。
20ミリシーベルトだと、100/100000=0.1%のがん死亡率アップ。0.2%のがん罹患率アップと、がんセンターの総長が話していました。
30万人都市なら、100ミリで、30万人×0.5%=1500人のがん死亡者増加。その倍の3000人ががんになる計算、20ミリなら、20ミリで、30万人×0.1%=300人のがん死亡者増加。その倍の600人ががんになる計算です。
すでに、福島市(人口30万人)で10ミリシーベルト近い積算線量になっていると計算しています。また、現在の1.2マイクロシーベルト/時を年に換算(×24×365)すると、10ミリ/年になり、このまま1年経てば、20ミリシーベルト/年に容易になると考えられます。
すると、このまま住民の方が福島市に1年居住(20ミリ)すると、福島市だけで300人の方が過剰にがんで亡くなられ、600人の方が過剰にがんになる計算です。福島市に10年居住(10年累計で100ミリ)の場合は、1500人の方が過剰にがんで亡くなられ、3000人の方ががんになる計算が成り立つのではないかと考えました。
1ミリの場合、10万人に10人ががん罹患、5人ががん死、人口の0.005%と少ないように見えますが、首都圏全域(2500万人)が対象と考える(0.12マイクロシーベルト/年の場所は、年1ミリシーベルト。)と、2500万人×0.005%=1250人ががんで過剰に亡くなり、2500人ががんに過剰になる計算です。
これが(現状の政府の避難政策による)福島第一原発事故のがんによる健康被害と想定されます。「福島第一原発事故 がん死者数」で検索する人がいるなら、こういう事を知りたいだろうと思いました。素人なので、もし計算がおかしいなら指摘をお願いします。
むしろ、中通り全体が、福島市同様と考えると、計算した人数は、90万人をベースにして、3倍で考える話になります。がん罹患者で約900人増加、がん死者で1800人増加という話で、10年居住の場合は、長期に100ミリ浴びる事になり、100ミリと同様に増えるのではないかと懸念しました。
福島第一原発事故の結果、想定されるがん死者数、罹患者数をきちんと計算して、政府はテレビや新聞を通じて福島県民、関東圏の人、国民に示すべきと思いました。すでに大きな規模の被害が出ると考えられます。
また、停止した原発の再開を言う時に、原発事故で想定される被害者数を公表して、長所と見合うかどうか国民に判断を求める必要があります。それが法律で定められてないなら、原子力事故が起きた時の(SPEEDIによる)汚染地域予測と被害者数の予測、国の対応をマニュアル化して公表するよう法律で定めるべきです。
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2011/06/26 (日) 20:19
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